名勝小金井桜の切り接ぎ講習会

2023年4月 6日(木)

3月4日、切り接ぎ(接ぎ木)講習会に参加してきました。名勝小金井桜の会では、名勝指定区間に現存するヤマザクラ古木の穂木を採取し、実生で発芽した2年生苗を台木に接ぎ木して後継樹を育成しているのです。
村山ひできも会員のひとりとして実習したのですが、これが繊細な作業で実に難しい!自分の不器用さを再確認して表情が曇っています・・・


名勝小金井桜後継樹の苗育成は、本来ヤマザクラのサクランボで育てるのが理想ですが、サクラは「自家不和合性」という性格を持っており、現在300種以上あるといわれる園芸品種の他の桜(ソメイヨシノ・カワズサクラ等)と自然交配してしまい、ヤマザクラ同士が自然交配した純粋なヤマザクラのサクランボはなかなか手に入らないため、名勝小金井桜の会は「台木」になるヤマザクラ実生苗に100年前の1924年に名勝に指定された時に所在したと思われるヤマザクラの古木から穂木を採取して「接ぎ木」の手法により名勝小金井桜の後継樹苗を育てているのです。


ちなみに、「自家不和合性」とは「同じ樹の雌しべと雄しべは受精しない」こと。つまり、桜は自分と違った遺伝子情報を持つ花粉でないと受精できません。近親交雑を避け、集団の遺伝的多様性を保つための機構の一つと言われています。